「………と、言うワケだ」

「なるほどね。
やっぱり 察しが良いね、健太郎の親父は。」

「そう言うところだけはな」



日が暮れてすっかり辺りが暗くなった頃、龍馬がおれの所へやって来た。


どうやら、健太郎の親父はヒトを雇ったようだね。

つくづく厄介な事をしてくれるよ、困ったヒトだな。


「まぁ、健太郎は唯一残された愛息子なワケだから、手荒な真似はしないだろうとは思うけどね」

「様子見るとか言ってた事だしな。

仕方ねぇって言えば、それまでだけどよ…。
それがあの親父の愛情なんだぜ、きっと」