「小児は、とことん賢かったんだな。

水飴をたらふく食った言い訳として、坊さんの水瓶を割ったんだ」


「だから、『水飴食べたけど死ねません』なんだね」


「その通り。

面白かっただろ?」


「うん!」

健太郎、生き生きしてる。

羨ましいなぁ…。


「書庫には、他にも面白い書物がたくさんある。
今度 貸りて来てやろうか?」


「え!?
……遠慮しとくよ…」


もっとたくさん、いろんなコト知りたい。

だけど…


「遠慮はするな。
俺が読むついでにお前が読むだけだ。
気にする必要はない」


それもそうだけど、違うの…。