「…はい」
心を強く…。
何事にも揺るがないように。
「私からは、それ以上何も言えないわ。
夢を現実に移しても、救われないのが『運命』と言うものだと思うの」
夢は夢でしかない…。
それが現実。
「鈴音。
絶対に… 夢を現実にしてはいけませんよ」
どうして…
今日は お姉様の言葉がこんなにも響くの?
私は 夢を見ているの?
分からない 分からない
誰か 教えて…。
「……さて、
今宵も頑張りましょう」
お姉様はそう言い残して、私の部屋から立ち去った。
「ケホッケホッ…」
胸の奥の方が、痛い気がした。