「ゴホッゴホッ…」

「鈴音、気を付けなさい。
季節の変わり目は、体調を崩しやすいのだから」

「はい、昴お姉様」


私はいつも通り、昴お姉様に髪を結んでもらっていた。


「鈴音…。
最近、変わったわね」

「え?」


そうなのかな…?


「そうですか?」

「ええ。
よく、笑うようになったわ」


笑う…
私が??


「え…
鈴音は、変ですか?」

私、変なのかな…。
だから 昴お姉様は、そう言ったのかな…。


「そんなコトは無いわ。
今の鈴音が、とっても素敵よ」


そう言って微笑んだ昴お姉様は、私の前髪を撫でた。