なんだかな~。
何か…
オレ自身も
やわらかい感じだぜ。
あの日
オレが健太郎をあそこへ連れてったのは、正解だったんだな きっと。
ただ なんとなくだけどな。
ほんのちょっと危ない遊びを覚えたら、アイツの心が解放される気がしたんだよ。
オレも優一も健太郎も、次男坊だ。
だが…
健太郎の兄貴が逃げた。
兄貴だけじゃない、母親もだ。
だからアイツは仲村家の跡取りとして、縛られてた。
アイツは、剣術の師範になる夢を持って、毎日鍛錬していた。
その夢は、もう叶わない。
どれほど
失意の底に佇んでたんだか…。
そんなアイツをオレと優一は、見ていられなかった。