「あ、当たり前じゃない。あたしは優真のモノなんだから……」




「心配なんだよ…。雨宮はきっとまだ樹里を好きだ。……アイツは…俺から見ても、すげぇ樹里を愛してる。」




「……っ、やめ…て…」




「怖いんだ。樹里が離れて行くんじゃないかって……」




力無く、あたしを抱きすくめる優真。




優真……。




「あたしは…優真の彼女だよ?廉が何を言って来たって……あたしは動じない。……信じて?」




そっと彼の手を握る。




ダメだ。
優真を不安にさせたら。




優真の胸の傷は……あたしのせいで出来た傷なんだから。




「ありがとな……樹里。」




優しくそう微笑む優真。




あたしは…その笑顔に胸が締め付けられた。