「はい?」 あたしは首を傾げた。 「お前どうやって帰るつもりだ?」 「え?」 「帰る手段だ。電車か?」 あぁ、そういうことか。 あたしはようやく理解した。 「はい、電車です」 「そうか。なら送ってく。来い」 「えっ!?」 あたしはスタスタと歩き出したイケメン男の後ろ姿に向かって声を上げた。 「何してんだ、早く来い」 イケメン男は何食わぬ顔であたしを見つめる。 お、送ってくって…。 なんか悪くない?