「それにしてもさ わたしの隣と佐藤くんの隣 なんでいないんだろうね。」 いわれてみれば僕の前と右隣りがいない。 「遅刻ですかね? そのうち食パンでもくわえて登場しますよ」 バーン 教室のドアが勢いよく開く。 「ふいあへんほくへまひは」(訳:すいませんおくれました) 「ね、来たでしょ伊藤さん」 「でも食パンじゃなくて サンドイッチだね」