聞きにくい事だからか、あたしの声が小さくなる。 あぁそれなら、と先輩は小さく笑う。 「なんか倉橋がフォローしてたよ」 「舞が!?」 後でお礼しておかないと。 「じゃー、そろそろ体育館戻るか」 先輩の声にあたしは頷く。 大丈夫、今度こそ上手く笑えるよ。 さっき泣いたから、少なくとも今は大丈夫。 圭の方をチラリと伺う。