「何やってるんです?」

少し高めのその声にみんなが反応した。

その声のした先、倉庫の入口には、眼鏡の優等生、我が生徒会長、凜太郎が立っていた。

「…凜太郎。」

「なんだお前。こいつの仲間か?」

「いえ、東高の生徒会長です。」

「生徒会…?」

西高生がざわついた。

「とある方から連絡をもらいました。うちの生徒が西高生にリンチされていると。もうそれだけやったらいいでしょ。桐生くんを返していただけませんか?」

いつも穏やかな表情の凜太郎が、信じられないくらい無表情だった。