次の休み時間、凜太郎の教室に行ってみたが、凜太郎は結局授業には出なかったようだ。

「せっかく無遅刻無欠席だったのに。凜太郎可哀想ー。」

矢神が嘆いていた。

「桐生、凜太郎探さなくていいのか?女子たちは授業が終わると同時に走って出ていったぞ。」

「まじかよ!でも手当たり次第探して見つかるわけじゃねえしな。お前ら凜太郎が隠れそうなところ知らねえの?」

「「わかんない。」」

「…使えねえな。」

「うっわ。まじ失礼。桐生失礼。友達いないくせにまじ失礼。」

「うるっせ!」

「あ、生徒会室は?」

「え、」

「あそこなら鍵しめときゃ誰も入れないし、絶好の隠れ場所だ。」

「なるほど!進藤、矢神、生徒会室連れてけ!」

「「やだ。」」

「は?なんで!?」

「俺らの力を借りずに正々堂々、凜太郎を捕まえろ。」

「ええー。」