「仕方ありません。桐生くんだけ特別授業です。」

「へ?」

俺の隣に椅子を持ってきて座る凜太郎。

「全部教えますので、必死で頑張ってください。」

「は?いらねえよ。」

「夏休み潰れてもいいのですか?」

「…」

大人しく凜太郎の言うことを聞くことにした。

「え、ずる。」

「いいなあ、凜太郎様に教えてもらえるとか。」

「私もバカなら良かった。変わってほしいー。」

女子たちの羨望の眼差しを感じる。変われるもんなら変わってやりたいわ!くそう!