「ありがと…夏川。大好きだよ。」
 
「啓一…。」
 
あたし達は、しばらく抱き合っていた。
 
「なぁ…。」
 
「何…?」
 
「綾音って…呼んでもい?」
 
あたしは顔が真っ赤になった。
 
「…うん、いいよ。」
 
満面の笑みに啓一もつられて笑顔になっていた。
 
素直になれた二人は、やっと幸せを手に入れた。
 
友達という壁を越えて…
伝える勇気を学んで…
 
これから、恋人としての道を歩んでゆく。