俺はヒロの背後から覆いかぶさると、こいつの背後から胸元に手を回した。
そしてシャツのボタンを外すと、ヒロはちょっと首をよじってバタバタと暴れた。
「何するんだ!変態!!」
俺はあっさりとヒロの両腕を拘束して、背中の後ろで捻り上げる。
「いってぇ!」
「何をするかって?愚問だな。それを今聞くか??それに俺様は日々お前より100倍以上も凶暴な凶悪犯を追い掛け回してる」
ちなみに俺は柔道と空手の有段者で黒帯だ。ヒロなんてチョロいぜ。
俺はヒロのシャツを途中まで剥いで、むき出しになった肩にチュッと口付けを落とした。
ヒロの肩がびくりと震え、俺の下で急に大人しくなったかと思いきや、
前触れもなく、しくしくと泣き出した。
「周。腕、痛い……」
ズキン!
俺は可愛いヒロに泣かれると、とことん弱い。
どうしていいのか分からずにヒロの手首に込めた力を和らげると、
「隙あり!」ヒロは俺の体から抜け出して、ついでに俺の腹に強烈な蹴りを入れていった。
ベッドから飛び降りると、ヒロはあかんべをして、
「へっ!!ざまあみろ!そういつもいっつも同じ手を喰らうかよ」ちょっと勝ち誇ったように笑っている。
前言撤回……
泣きまねかよ。可愛いけど…可愛くねぇ。
俺は蹴られた腹を押さえながら、立ち上がり、
「ほぉ。俺様に蹴りを入れるとはいい度胸だな。少しは手加減してやろうかと思ったが、やめた。
今日はとことんまでお前を苛めて…いや、可愛がってやる」
引きつりながらも笑みを浮かべると、ヒロは顔を青くして後ずさった。