「よお!」


公平がいかにも芸能人が通いそうな会員制のバーに着くと藤田が待っていた。


「ご注文は?」


「コーラで。」


「飲まないのか?」


「明日も仕事なんすよ。笑」


公平は休みの日か次の日が休みの日という日以外はアルコールを飲まない主義。


「じゃ〜さっさと本題に入ったほうがいいな。笑」


藤田は何か企んでいるかのような目で公平を見た。


「葵ちゃんとの事っすか?」


藤田から電話がかかってきた時点で話される内容は予測出来た。


「鋭いね!」


「大体、予測はしてましたよ。」


「まったく共演者キラーは隅におけないね〜。笑」


「何すかそれ?笑」


「マスコミの間でのお前のニックネーム。」


公平は必ずと言っていい程に共演した女優と熱愛説が出る。


「勘弁して欲しいっすね。俺が女としても女優としても惚れたのはあいつだけっすよ。」


「葵ちゃんかよ!?」


藤田はわざとビックリしたかのように反応した。