「公平には今日か明日にでも電話で話す。本当は会って話したいけどパパラッチされたらややこしいしね。笑」


悠果里は記者達の前で公平との関係を否定したことで何か吹っ切れたような表情をしている。


「わかった。次の仕事なんだけど...公平と葵ちゃんがドラマを撮影してる局なの。」


沙織里は恐縮気味。


渦中の2人が話し合いもせずに鉢合わせw(°O°)w!


なんてことは沙織里としては一番避けたいこと。


いや、


公平も悠果里もそれだけは避けたいに違いない。


「じゃあ一番会いたくない人に会っちゃうかもね。笑」


しかし悠果里はそんなに気にしていない様子。


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夕方の生放送の番組に出演するために悠果里は公平や葵が出演するドラマが撮影されているテレビ局にやってきた。


沙織里の前では平常心を装うが、内心は公平に会った時のことを考えると、とても平常心ではいられない。


『出来る事なら帰りたい。公平と同じ空気を吸いたくない。』


それが悠果里の本心。


スタッフとの打ち合わせを終えて、楽屋に帰った悠果里は思い出したように鞄の携帯を見た。


着信履歴 30件


メール 17件


着信履歴のうち28件は予想通り公平からのもので、残り2件はそれぞれ聡と百合子から。


メールは全て公平からで


『会って話したい』という趣旨のものばかり。