公平は飛び起きた。


「ほんとに不審者みたいな格好。」


悠果里は苦笑いしながら言った。


「あわてて出てきたからこれしかなかったんだよ!」


公平は反論するものの顔は喜びオーラでいっぱいだ。


「ずっといたの?」


「ああ。さっむ!それ頂戴。」


公平は花を真っ赤にしながら悠果里が持っていた缶コーヒーを指指した。


「公平はこっち。」


悠果里はコートのポケットから買ったばかりの缶のココアを差し出した。


「サンキュー。ああ〜誰かさんのせいで凍死するとこだった。」


公平はサングラスを外すとココアをすすった。


「待っててくれて...ありがとう。」


「来てくれてありがとう。笑」


二人は見つめ合うと自然と笑みが生まれた。


「まあ座れば?」


「うん。」


悠果里は公平の隣のブランコに腰かけた。


「久しぶりだね〜この公園。」


「あのさ...結婚のことだけど...」


「ああ、いいの忘れて。私、時差ボケでどうにかしてた。笑」


悠果里は誤魔化した。


すると公平は自分が被っていた帽子を脱ぐと悠果里に近付き、悠果里の帽子を少しずらしてキスをした。


「ちょっと!ここ外よ!」


「わかってるよ...。」


そう言うと公平はもっと激しく舌を絡めてきた。