「で?なんでこっちに引っ越してきたんだ?」

俺がきくと

「なによお、帰ってきたらダメなの?」

百花はプイッとよそをむく。

「違うッて…お前、父さんが転勤だって言って引っ越したからさ…だから…」

「お父さんと母さん離婚したの。だから…母さんと一緒にこっち帰ってきたんだ」

寂しそうに話す百花。

「そう…だったのか…」

あんなに仲良さそうな両親だったのに。

「じゃあ、これからどうするんだ?」

「お母さんと二人暮らしだからバイトしようかと思って」


「そっか…俺たちにできることがあればなんでも頼れよ?」

「そうだぞ?昔みたいに仲良くやろうぜ」

俺に続き冬也も声をかける。

「うん、ありがとう」

嬉しそうに百花は微笑んだ。