家に帰り、俺はベッドに寝転ぶ。
春奈のあの言葉が俺の頭に浮かぶ。

かっこよくて、すごく優しい人…ナツとは正反対の人だよ…か

確かに正反対かもな。

俺はかっこよくもないし、優しくもねえ。

春奈には春奈の好きなやつがいて、俺には入るすきもねえのか。

春奈の好きなやつがうらやましい。
本気でそう思う。


ブー…ブー
携帯のバイブ音がなる。

冬也から?
電話だ。

「もしもし」

「あっ…もしもし!ナツ!どうだった?なにか進展あったか?」

はあ…
やっぱりあいつトイレとか嘘で楓と協力して俺とあいつを二人にしたんだな。

「別に…なんもねぇよ」

好きなやつがいるってわかっただけだ…

「なぁんだ…せっかく二人っきりにしてやったのに」

冬也は落ち込んだようにゆう。

「悪い…せっかく協力してもらったのに…」

「いいよ、次は水族館の時がんばれよ」

じゃーなッと言って冬也は電話を切った。

水族館か…

久々に水族館にいくんだ
春奈とかそんなん関係無しに楽しもう
四人で出掛けんのも久々だしな。
俺はその日、すぐに眠りについた。