…でもそれは、 別れを告げた側の勝手な思いに他ならなくて。 失恋を歌った歌なんかによくある、 相手の苦しみなんて、 わかるはずがない。 そしてそんなあたしは、 タクさんから解放されずにいた。 離れられずに、 いた。 これが罰なのかなんて、 悲劇のヒロインみたいに思ったりしたけれど、 きっとこの状況を招いたのは、 あたしの弱さだ。