颯真の強くて傲慢な愛に攫われてフルスロットルに事は進んだけれど、2日で全てが終わっても全く後悔していないのは、やっぱり私自身どこかでこうなる事を望んでいたからなのだろうと思う。


見ているだけじゃ何も叶わない。


見つめるだけじゃ何も変わらない。


見つめる以上の勇気を出さなければ何も手に入らない。


それが痛いほど分かった。


結局私は見ているだけで良いと思える程度の恋しかして来なかったのだろう。


例え自分が傷ついたとしても欲しいと思える愛では無かったのだ。


私が傷ついても欲しいと思う愛は、颯真が持っていた。


私が帰りたいと思う場所は、颯真の隣にあった。


喜びも怒りも哀しみも楽しみも、全てが颯真と共にあった。


颯真じゃなければ叶えられない夢が沢山あった。


それをフルスロットルで叶えてくれた颯真が、


今は誰よりも愛しい。