……『ダメ!!!!!』
ズキン!!!!
「………いっ!?!?」
刀が男に触れる直前激しい頭痛に襲われた。
私は一足跳びに男から離れ距離をとった。
『殺すなっっ!!!!』
こんな、時に、あの声……??
なんで?殺すなって。
私は殺ししかできないのに。
私を否定するの?
私の存在意味を。
男がなにか言っているような気がしたけど私の耳には入ってこない。
はぁ、はぁ……
でも 殺さない……と。
命令だから。
それができなければ、
私の意味がなくなる。
もう一度刀を持つ手に力を入れようとしたが、無駄だった。
ズキン!!!!
再び激しい痛みが襲い、私は刀を手放し、その場に膝をついてしまった。
はぁはぁ……。
「懍華!?」
男が私に駆け寄ろうとしている。
外野のやつらは慌てている。
……なんでだ?
ほっとするならともかく、なんで慌てる?
そういう疑問はあったが、すぐに頭痛で下を向いてしまう。