「うん。君達は話してただけだね?でも、この子は違うよね?」

「……………。」

今度こそ、沖田総真にもろに睨まれたお嬢様は怯えたように肩を振るわせた。


まぁ、こうなるよなー。いつも笑顔で黒い部分隠してるこいつが素で睨んだら一般人は…。


「でも………。」


「こいつがナイフを取り出しても止めなかったおまえたちも同罪だろう?」


「「「斎藤様!?!?」」」


先程まで通路に出る角にいた男がこちらに近づき、沖田総真の言葉を受け続く。


声は固く怒気を孕んでいて。


……なに??こいつも怒ってるの??沖田総真といい、こいつといいどうして??



お嬢様らの様子をみると、彼女らはこの男の存在にも気づいていなかったんだろう。


……て、『様』??
さっきも思ったけど『様』って何?

こいつらそんなに偉いの??

人を見下すことしか知らないお嬢様が様付けするほど。

「……っ!行きましょう。麗那様。」

自分達が、尊敬だか敬愛だか分からないけど、していて様付けで呼んでるやつらが2人も表れて動揺したのか3人は立ち去ろうとしてしまう。