綺麗に整えられた黒髪。

ちょっとだけ焼けた肌。

切れ長の二重。


たぶん、モテると思う。


横顔を見るだけで
ときめく私の胸。



「羽瀬」


授業が始まって先生が羽瀬くんを呼んだ。



「はい」


そう言って
さっきまでボーとプリントを眺めていた彼が黒板に目を向ける。




「この問題、答え分かるか?」


「х=5、у=2」


「……正解だ。
ちゃんと理解しているな」


瞬時に答える羽瀬くんに
またキュンてなる。


他の女の子も
顔をピンクに染めている。