一週間後

あの後、華音は怒り狂う両親から勘当された。

寂しさも感じない自分に、分かっていたが切なくなる。しかしこれで良かったのだと思う。


「それにしても・・・あの子はあの後どうしたんだろう？」

大地が不意に呟く。華音もそれが気になっていた。お礼を言おうと何度電話しても出ないのだ。

もう一度かけてみようと電話をとると、タイミングよく電話が鳴った。

相手を見てみると彼女からだった。

「もしもし！この間は本当にありがとう」

声を弾ませ電話に出た華音の手が止まる。

「え？でも・・・。はい。分かりました。」

彼女の母からだった。

華音の様子から薄々何が起きたのかを気付きながら大地は聞く。

「どうしたの・・・？」

華音の目にから大粒の涙が零れる。

「亡くなったって・・・二週間前に車に轢かれて、それからずっと意識不明だったみたい・・・・。事故の前、百合から話を聞いて、私の事をずっと心配していたって・・・・」

そこまで話すと華音は声をあげ泣きくずれた。