「まぁ、それなりに・・・」
本当はかなり減っているけどなんだか、ほぼ初対面の人に『はい。減ってます』なんて恥ずかしい。
この人なんかはもっと。
「飯食いにいくか?」
「・・・へ?」
今日何度目の“へ?”か、分からない。
いや、でも・・・普通に“へ?”だよ。
何で、この人ここにいるの?
何で、私に話掛けるの?
何で、自分がタバコ吸ってるのよ?
何で、ご飯に誘うわけ?
何で・・・
何でって、疑問ばっかり。
「暇で腹減ってるなら、飯食いに行ってもいいだろ」
この人は、不思議じゃないんだろうか・・・・3回しか会ったことのない、名前も知らない人も誘うとゆうことが。
私の頭の中の隅々を探しても、この人のデータはタバコ嫌いってぐらいしかない。
・・・いや、それすらも危うい。
だって、目の前でタバコ吸ってるし。
そうしたらやはり、単なる正義感の強い人?14歳の私がタバコを吸うのを、怒る正義感の強い人。
いや、この人は一体何歳なんだ。
見た目は・・・・何歳なのかわからない。
20代前半?
格好はでも、若いと思う。
ダイとは違って、カジュアルじゃなくTHE男って、感じ。
繁華街で、ダイが挨拶を交わす人みたい・・・
もしこの人が、10代だったらこの人も立派な法律違反だ。
「おい、聞いてるか」
突然話掛けられて、驚く。ただでさえ、違う所で驚いてるのに・・・
「あ、聞いてます」
「行くのか?行かないのか?」
・・・・もう、なんだか断れない言い方。
だから仕方なく、「・・・行きます」と言ってしまった。
すると、その人はタバコを捨て私に向かって水色のヘルメットを投げた。
あ、被れってことね。
つかこのバイクこの人のだったんだ。