お酒もまわって少し酔い始めた頃、完全に酔う前に•••渡さなければないものがあった。
初めて好きな人へあげる、クリスマスプレゼント。なんのため?って言われたら、それは単なる恒例行事かもしれないけど•••
感謝の意味もある。
そして、何より好きな人に尽くしたいって気持ち。
受け取ってくれる?
「ねぇ、ダイ•••あげたいものがある」
「ん?なになに?」
見ていたTVから振り向き、私を見るダイに差し出したのは青色の箱。
中身は勿論、サナと買いに行ったあのネックレスとピアス。
「•••はい、これ。クリスマスプレゼント」
「•••っえ?•••俺に?」
「うん、ダイ以外に誰にあげるの?」
ちょっと、首を傾けて女の子らしい仕草をしてみた。
•••ダイは、そんなの気にもならないかのように箱を見つめたまま。