‘ケーキ買って帰るぞ‘
そう言ったときには、イルミネーションが飾られている一本道の終わりに近づいていた。
そこから、来た道をたどるのではなく・・・
右に曲がりある所へと向かう。
「ねぇ、ケーキにさろうそく付いてるかな?」
「・・・誕生日だから、付いてないんじゃない?クリスマスにろうそくって、普通付けるの?」
「・・・いや、なんか・・・私の中でケーキって言ったらろうそくってイメージ。誕生日にろうそく消したことないからな~」
「え!?まじ?ないの?」
「え・・・うん。誕生日ケーキも数回しか食べたことないかな・・?」
今から、向うのはケーキ屋さん。
ダイの同級生がバイトしているらしいケーキ屋さんで、クリスマスケーキを頼んだ。
ダイは、電話で何食べたい?って、店予約するからって言ってきた。
けどそれを、断り外食じゃなくて家で2人でケーキが食べたいというと、本当にいいのか?って言いながらも賛成してくれた。
多分ダイの事だからちょっといい店を予約するはずだった・・・。
でも、そんなの私なんかにもったいない。
それより、クリスマスケーキを誰かと一緒に食べてみたかった。
だから、今日はダイの家で2人きりで過ごす。こっちの方が、私にとってメインなのかも・・・。