このダイから伝わる体温も・・・
さり気なく道路側を歩いてくれる、優しさも・・・
勿論ダイ自身も・・・
すべて好きなんだな。
改めて実感できる。
駅から歩いて5分ほどした所から、人通りが多くなったきた。
「やっぱり混んでるな」
「そうだね・・・迷子になったらどうしよ?」
時間は夕方。
ラブラブなカップルから、家族連れ、友達同士で来てる人。多くの人が、イルミネーションを見に来ていた。
人混みが、苦手な私だからつい離れてしまいそうになる。
「手離すなよ。中3が迷子なんて、恥ずかしくて笑えねーぞ」
「・・・はーい」
ギュッと強く握られた手。なにがあっても、離さないのに・・・・。
2人で、他愛もない会話をしながら人ごみの中心へと向かっていく。
途中向い側から来る人に、ぶつかりそうになるとダイが引っ張ってくれた。
「ほんと、気は強いのにどっかトロイよな」
笑って話すダイだけど、私は気が強くないし、トロくもない。
反抗しようと思ったけど、優しさに負けた。