「サナちょっとタバコ吸ってきていい?」
「ん?あ、いーよ。じゃぁ私、商店行ってるから終わったら行くね?」

サナの声には“まだやめてないのかよ……”って気持ちが入ってる気がした。

そんなの気だよ。気。

自分に問いかけながらサナと別れることになり……

「…んじゃあ、あそこの路地裏にいるね」

私が指を差したのは表通りに沢山あるキャバクラとバーとの間の道。

正直言って、私が入るような場所ではない。でも、こんな人通りの多い所で吸えない。


ーーー単なる小心者なのかもね?

きおつけてよ、と言ったサナと別れた。


夕方でも暗い路地裏は薄気味悪い。
誰が置いたか分からないビールの空き箱に座り、タバコに火をつけた。


「……フゥー」

クリスマスまであと一週間。
私の初めての彼氏と過ごすのは、どんな感じなんだろ………

あ~、妄想癖が………