ーーーー次の日、ダイが起きる前に起きて準備をして部屋を出た。
ダイがくれた合い鍵で鍵を閉めて、
適当にタクシーを拾って家に向かった。
………帰りたくない。
正直な気持ちだった。
多分、嫌、絶対帰ったら現実を見ることになる。分かってるんだ………
朝が割りと得意な私にとっては、早起は余裕だ。けど、昨日寝れなかったから少し眠い。
ーーーー15分程して家に着いた。
マンションの3階のドアの前に立った。
鍵を開けて中に入ると………
そこにはやっぱり現実が待っていた。
当たり前のように母親のヒールはない。けど、その代わりにある靴。