レンさんとファミレスに行ってから、丁度1週間程経った日。
学校から家に帰ると、玄関には殆ど見ないハイヒールが置いてあった。
このハイヒールーーーーーー
うんざりしながら、自分の部屋へと向かおうとしたとき
「サクラ?帰ってたの?」
リビングから聞こえきた、私より高い声に私は拒絶したくなる。
けど、振り返らずにもいれないから振り返ると・・・そこには、母親がいた。
いるなんて、家のドアを開けた瞬間から分かってたのに何故か不思議な気持ちになるのは何故だろう?
「うん」
短く返事をし、すぐに部屋に入ろうとした。
ーーーー顔なんて見たくない
「サクラ」
聞こえてくる声は、久し振りに会った娘を心配するような声じゃない。
冷たく、どうでもいいようで、適当な声。
「なに?」
「立ち話も疲れるから、座んない?」
座んない?と言った母親のせいで、真っ直ぐ部屋に向かうことは諦めることになり、リビングへと向かい、ソファーに座った母親の向かえに腰掛ける。