「どうしたの?疲れちゃった?」
あたしが優しく尋ねると小さく頷いた。
「俺、こういうの苦手で…」
まあそういう感じね。
顔は整ってて痩せ型。
俗に言う、まさに草食系男子。
「ちょっとついていけなくて…」
「若いんだからさー情けないよー」
お酒が回ってきたのか少し気分がよくて
ポンポンと久保くんの肩を叩いた。
「こんなおばさんと話してないであっち行きなー?」
「奈津さん、おばさんなんかじゃないですよ」
ギュッとグラスを握る久保くんが可愛くて
「ありがとうー5つ下にそう言われるとなんか嬉しいなー」
ふふふっと笑ってまたお酒を飲む。
「いや、奈津さん可愛いし…大人な女の人だなあーって気になってて…」
モゴモゴ何かを言っていたが
「航生くんー早く戻ってきてよー」
女子たちがわざわざこっちに来て久保くんの腕を引っ張った。
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