真緒


「は?なにか起きる?」
「ああ……夢をみてん」


俺はタバコに火を付ける。


「亜季くん気分は?」

「……大丈夫や。……っ芝居疲れたわ……」
「お疲れさん」と美月が亜季の肩を叩く。


「それて夢って?」
「……皐月の夢……あの世界に帰って……王家に訪ねる夢を見てん……それから……っ!?」
俺は頭を抑えた。


「っ……」

「大丈夫か?」景の手を払いのけて部屋に戻る。




「どうしたんや一体」

「そういえば前にもこないな事があったような」
「王家の話になるとたまーにああなるんやな……」
「なにか……あるんやろうか……」

景はタバコに火を付けた。

























皐月




扉から出てあたしに話かける剣さんの声が遠く聞こえた。























「大丈夫か……」

「お茶どうぞ」

「……いえ……おかまいなく」
「皐月が気ななりますか?」

「まぁ……」

「昔からあなたはそうですよね、ずっと見ていたからお分かりでしょう?」

「……やっぱり俺も一緒に行きます戦う時は」
「死ににいくのですか?」
「……皐月は死なないでしょう?皐月が死ななければこの戦争は終わりませんよ」


「どういう……事ですか?」
























皐月



あたしは目を覚ます。

また真っ白い空間があたしを包んで……はいない。


「……真っ暗……」


辺りを見回す。真っ暗イ空間があたしを包み込んでいる。