大きな門番があたしを見つめていた。


「!?なぜ、おまえが生きている」

「……」


「あー……あ、やっぱりそうなるよな」

剣さんは肩を落とした。


「王家に一体なに用だ 」
「大事な話があります。扉を開けてもらえませんか?」


「大事な話?ふん……ならばここで聞こう」
「ハーフと純血の事です」

「?!」
その言葉を言ったと同時に扉が開いた。



「お入りなさい」




「!?」あたしと剣さんは顔を見合わせた。
そのまま二人で中へ入る。



中は真っ白な空間で覆われていて、自分がどこにいるかさえ分からないぐらいだ。



「やっと……訪ねてきましたか……」


「……?あなたは?」
後ろには背の高いスラリとした女性がいた。
その人が指をパチンと鳴らすと一瞬にして真っ白い空間は部屋の一室へと変わった。




「遅かったですね」

「……あの遅かったとは?」
「王家の人間と言う事を知る事がです。蓮はもう帰りませんが、その分あなたが働いてくれる事に期待しています」
「蓮は……ハーフに殺され」
「知っています。だからあなたがこれからは貢献してくれるのでしょう?」
「え……あの」
あたしが言葉を発する暇もなく目の前の女性は指を再び鳴らすと警備兵らしき人があたしの腕を掴んだ。


「!?どういう事ですか!?」
「どういう事もなにも部屋に連れて行きます。入ることはできますが出ることはできません」

「え、ちょ……」

剣さんが言う間もなく、あたしは腕を掴まれ連れて行かされた。