「……な、なに言ってるんですか!?」
「そうやな俺のマンションも近いし」


「……」


なにを言っているのか……
あたしは真緒さんを見た。



「こんな状態じゃまたいつ襲われるか分からへんし……」

「……でも、やったのは美月さんと景さんなんですよ?同じメンバーの人たちの部屋に泊まるなんて……いつあの二人に見つかるか……」
「大丈夫や……言わへん」
「……そんなん信じられません……」
「……真緒くん……やっぱり無理やって……皐月の言うとおりやし……」

「……でも友達を連れて行ったのは美月と景ちゃんやないやろ?皐月が帰ってからずっと一緒やったし」

「あの二人は仲間増やしてるんで……きっとその仲間のハーフだと思います……」

「……でもここは危ないから……皐月の事も心配やし……」
「……無理です」
「…………」剣さんも溜め息をついていた。

「亜季さんだって……もうハーフですよ。あの二人に操られてしまうのがオチですよ……!?」
あたしは顔を上げた時、真緒さんの首筋が目に入る。


「!?……」


「?どうしたん?」

「……」あたしは剣さんの首筋を見た。何も無い。
けれど……真緒さんの首筋には噛まれた痕がある。あたしは表情を曇らせた。