乗る事に慣れて行ったが、今でも、駅に電車が入ってくる音には驚く。
「?」
剣さんはそんなあたしを不思議そうに見ていた。
剣さんとあたしは電車に乗り込む。
人は少なかった。
「バンドってパンク系?」
「え!?」
またその話か……あたしは同じ質問に少し溜め息が出た。
「あ、いやごめん、同じバンドしてるとして気になってん(笑)」
「え……と実はあの……」
「してないんやろ?」
「え!?」
剣さんの言葉にあたしは二度見した。
真緒 美月
「あー……お腹いっぱい」
「よぉ食べたな(笑)」
美月は満足な顔をしていた。
「そういや皐月ちゃん今、剣といてるやんな?」
「ああ……どっか食べに行くとか言うてたっけ?」
「……」
「気になるん?」
「ああ……ちょっとな……」
皐月
「屋上はあのスタジオの部屋からしか行かれへんし」
「あ……先に来てて」
「鍵は今日、一番に来た美月があけたんやで?せやからそこも謎やねんけど?(笑)」