「……」


あぶなぁ……いちいち食べ物の名前まで覚えてないんだよね……。



ご飯を食べ終わりお店の外へと足を運ぶ。






「皐月ちゃんどこ?送っていくよ?」
「あ……大丈夫です。すぐなんで!!」


あたしはこれ以上付いてきてもらっちゃ困ると思い剣さんに断りを入れた。

「え……でも遅いし。最近物騒やろ?吸血鬼騒ぎあったし」

「!?あ……はは、そうですね……」
「あれ、ひどいやんな……」

「まぁ……そんな人ばかりじゃないんですけどね」
「え?」
「あ、……吸血鬼なんて本当にいるのかなぁって(笑)」
あたしは必死に苦笑いしてごまかした。


「……どうだろ……世の中にはいろいろあるし」


「……」


何だか寂しくも感じたが、現実に吸血鬼が生き残っているなんてとても考えられないだろうと思った。



















「それより地下鉄入るけど駅どっち?」
「あ、ミナミです」
「一緒だ方向!よかった。」
剣さんは笑顔であたしにも切符を買ってくれてた。









地下鉄。

初めて見た時は驚いたし、こういう乗り物があることは知っていたが勇気がなく乗れなかった。


蓮と数ヶ月前に乗ったのが初めてだった。