同じ独り身のはずなのに、なんだろうこの差は。

 考えたって仕方がない、エルミがそう言ったんだ従うさ。

「食費は払うので心配はない」

 出勤の準備を済ませた勇介がリビングに戻ると、片付けながらデイトリアが発した。

「払うってどうやって? まさか泥棒とかするんじゃないだろうな」

「何故そうなる……。仕事くらいしている」

 素っ頓狂な声で返した勇介にデイトリアは眉間にしわを刻み、当惑した表情を浮かべた。

「ああ、そうなんだ。なんの仕事してるの?」

 そういえば、人として生活してるって言っていたなと思い出す。