本気で心配するあたり、本当にやるかもしれないのだろう。
――なんとも、彼らしいなぁ。
「相手が悪かったと思うしかありませんね、私は」
子供への愛はあり、死んだらきっと泣くだろうが――それは所詮、可能性としての話だった。
実際にどうなるかなど知らない。さして動じないかもしれないし、泣くを通り越して死ぬかもしれない。
分かっているのは、相手が悪かった、という諦めに他ならないが。
――リスク高いことしているんだなぁ。
うすらぼんやり並みに思うも、きっと自分は今の生活をやめないのだろう。
将来のことではなく、今。考えても目先のことのみ。
生きるとはそんなものだ。
「名前をミナナにすれば殺す確率は減るかな」
「安易な脳内ですこと……」