ドクンっ...
「......ぇ?」
声が震えた。




「先生はうそも作り笑いも下手。泣いてるようにしかみえない」
「そんな....」
「黒い服も先生には似合わない」
「でもっ」
「つらいなら泣きなよ」





滝川君の手は私の頬を優しくなでた。
すべてがやさしかった。
どうして?って...なきたかった。






啓太とうまくいかなくなったのは大学に入ってから。
啓太は連絡をくれなくなって、私は笑わなくなった。







居心地のいい空間を作れなくなってた。








啓太はいつも友達。
私はいつもバイト。
ストレスのはけ口もうまくバイトに向けた。
大好きなアパレルで仕事をしてたころ、輝いてたなって思う。








今自分は何を楽しみに生きてるのかさえわからないんだ。
「私はっ...別に」
「頼っていいんだよ?」
「滝川君...」