突然の別れから9ヶ月たった…。

もうすぐ、夏が来ようとしている…。


アパートに無気力のテツの姿があった。



この9ヶ月は、バイトも空元気でかろうじて乗り越え、休みは特に…抜け殻のようだった…。



テツのアパートの戸からノックが聞こえた。



『テツ…いるか…?』

聖斗の声だ……。



テツは力なく戸を開けた…。聖斗の隣には、目を赤く腫らした恵子がいた…。


「テツ…生きてるか?」


心配そうに聖斗は言う。




「…見て…わかるだろ…?」


やはり、力なく答える…。


「テツ、お前に話があるんだ。今いいか…?」




「…なんだよ。彼女とノロケ話かぁ!?……で、何の用だよ…」