深夜23:45…。店長がテツに声をかけた。




「お疲れ!上がっていいよ」

テツはキョトンとしている…。

「エッ…今日残業じゃ……?」


店長は笑って、答えた。


「冗談に決まってるだろっ。テツはいつもマジメだからね〜。今日は特に早めに帰してあげよ〜っていう優し〜い店長さんなのさっ。お前さ…明日あれだろ?…『香澄』ちゃんの……」



テツの表情が少し曇ったが、笑顔で答えた。

「…はい。なので明日は……」



「わかってる…何も言うな……俺とお前の仲だからな…何年一緒に仕事してるんだよ。6年やってるんだから」

店長はテツの頭をクシャって撫でた。
テツも思わず笑ってしまった。


「店長あんまりからかわないで下さいよ〜。…じゃっお先っス!」

テツは笑いながら、更衣室に向かった。