「おー紗南。なに、酒持ってきてくれたの?サンキュー!」

そう言って寄ってきた男。

こいつが麻友の彼氏。

翔太だ。


「おめーに買って来たんじゃねーんだよ!

どけ!こら」

あたしはそれだけ言い

恨めしそうに見てくる翔太を蹴ってから

酒とつまみを開けた。


「俺にもくれよー。な?いいだろ?

1口だけ!1口だけで「うるせーよッ!」


そんな会話がしばらく続いたが

相変わらず呼び出した張本人は夢の中だった。