「あ、エンジンがかかった。ありがとうございます」




タカルコワは喜んで、男性に感謝した。




「では、私はこれで」




男性は立ち去ろうとした。




「あの、すみません、お名前を教えていただけませんか。何かお礼がしたいんです」




「いや、お礼なんて結構ですよ」




そう言うと男性は立ち去ってしまった。




世の中には親切な人がいるもんだな、とタカルコワは思った。