「じゃあ…春奈。」

「…冴…。」


クラスのみんなも帰り始めて
疎らになったころ


私は春奈と向かい合った


「卒業してもまたすぐ会えるから。」


「当たり前でしょ。
絶対にメールするし、してよね?」


「うん。」


「じゃ、またね。」


「うん…またね。」



教室から去る
春奈を見送った



思えば
三年間春奈と一緒にいて

こんな風に見送るのは
初めてだった…


なんだか

鼻がツン…と熱くなる



そして

私も教室を出た