いつもよりも数倍重たく感じる腕


それでも
ゆっくりと先生に手を伸ばした



大理石みたいに硬くて
氷みたいに冷たい彼の頬


「先生……私は大丈夫。」


力強く言いたかったのに
声は掠れてしまった




そんな私の手に
大きな手が重なって

「よかった…。」

と先生は苦笑いして

頬に触れる私の手に口付けた