次第に埃が晴れると
その姿を鮮明に捕らえることが出来た




そこにいたのは
象くらいあるであろう
土気色をした巨大な狼だった



しっかりと整った体毛は固く、全身を覆い


艶々の鼻からは不規則な息が聞こえていた