ガサガサガサッッ!


窓の外の茂みが大きく波打っている


「冴っ。」


先生が私を背中に隠した


いつもは温厚な学園長と愛子さんの口からは

この世のものとは思えない恐ろしい威嚇の声が聞こえる


私は思わず背筋を震わせた

先生はすでに本来の姿になり戦闘体勢を整えている


緊張感が張り積めるなか
突然、茂みの動きが止まった


私は先生の腕の間から覗き見ようと体を動かした


その瞬間


バリーンッ!!!
ガシャンッ!ガシャンッ!

窓ガラスが割れる轟音と共に何かが室内に飛び込んだ

ガラスの破片が容赦なく飛び散る


先生は私に覆い被さるようにして破片から守っていた