「すまない…。
もし、足の調子が悪いなら棄権してもいい。」



「あ、いや、それは違くてっ!
私が遅いのは走るのが苦手なだけで、足はもう完璧なんだよね!」



わざとペースを上げる
足はもう大丈夫

先生にそれを信じてもらいたい


「冴…。」



「ね?大丈夫でしょ?
だから、もう気にしないでください!」


笑顔を見せると先生はやっと納得したように私にペースを合わせた



「無理はするなよ?
少しでも異変を感じたら、連れて帰るから。」



「はい。」